安心の生食

国内の淡水で養殖されたサケ・マス類にはサナダムシは
いません。
冷凍の必要はなく、生でも安心してご賞味いただけます。

全国養鱒振興協会

誤解されてきた二つのサナダムシ

◆欧米の"広節裂頭条虫"… 淡水域のサナダムシ

そもそもサナダムシとは条虫科や裂頭条虫科の条虫の総称です。一般には欧米で古くから知られている"広節裂頭条虫"を指す記述が多く、この第一中間宿主はケンミジンコですが、第二中間宿主の主体はパイク、パーチなどの淡水魚です。
日本ではヒトに寄生しているサナダムシが広節裂頭条虫と同じ形態であるので、長い間サナダムシ=広節裂頭条虫と理解されてきました。そして、サクラマス、サケ、カラフトマスなどに幼虫がいることから日本ではサケ・マスが第二中間宿主となり、それを食べたヒトが広節裂頭条虫に感染すると言われてきました。しかし、

  1. 日本のサナダムシの卵は淡水中で著しく不活発。
  2. その幼虫を日本の淡水産ケンミジンコ類に実験的に感染させたが、感染したケンミジンコはたったの1種類。
  3. 海洋生活を経験したサケ属魚類からしか幼虫は見つからないことから、形態・生理・生化学性状を調べ、
    日本のサナダムシは欧米の淡水域の"広節裂頭条虫"とは別種で、海洋域の"日本海裂頭条虫"と命名されました。
    現在では遺伝子解析により判別が可能です。

つまり、淡水域のみで養殖されたサケ・マス類は"日本海裂頭条虫"の感染はなく、実際に調べても国産淡水養殖サケ・マス類からは発見されませんでした。

ふたつの理論

どうして国産の淡水養殖だど大丈夫なの?

日本海裂頭条虫は、海にいる魚、海から川に帰ってきた魚に発見される事がありますが、
川のみで生活していた魚から発見されることはありません!

これは日本のサケ・マス類が海で"日本海裂頭条虫"感染してしていることを示しており、欧米で見られる淡水域で感染するサナダムシと大きく異なる点です。
また、海産魚を原料とした餌を与えていても、国内のサケ・マス養殖では、加熱や乾燥工程を経て工場で生産される配合飼料が使われていますので、
生きたサナダムシが入り込む余地はありません。

全国養鱒振興協会
[Japan Trout Farmers Association]
[ぜんこくようそんしんこうきょうかい]

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